箏の特徴
まだまだ難しい漢字が続いたりしますが、読んでいただけるとうれしいです。
生田流と山田流の特徴と違うところ
箏には生田流と山田流があります。特徴と違いを下に掲載しました。大きくは違わないですが、爪の形が違うことが一番の違いですね。こういうのがあるよくらいで読んで下さい。
生田流 | 山田流 | |
流祖 | 生田茂一(1656~1715)師匠 北島検校 | 山田斗養一(幼名 三田勝善)(1757~1817)師匠 山田松黒 |
代表作品 | 思川・五段の調・小笹・鑑の曲 | 小督の曲・熊野・長恨歌・那須野 |
楽曲の特徴 | 三弦を中心に作曲され、箏の編曲で合わせる 手箏という器楽の技巧を聞かせる部分が発達している | 唄を主とした箏曲 語り物的要素が強い |
爪の形 | 角爪 京都(四角)大阪(ばち形)名古屋(先が厚い) | 丸爪 |
座り方 | 箏に対して左少し斜め | 箏に対して直角 |
楽器編成 | タテ、ワキの区別は特にない 三弦二埏以上でも箏一面の場合もある | 箏・唄それぞれタテ・ワキの区別がある 師は箏のタテに座る 原則として三弦一埏 |
楽器 長さ | 京都 6尺3寸(190㎝) 大阪 5尺8寸(176㎝) 現在は山田箏が多い | 6尺(182㎝) |
磯色 | あり | なし |
龍角 | 枕房つく | 枕角 |
風穴 | 壺形 | 楕円形 |
龍尾 | 直角 | 丸みをもつ |
龍舌 | 真ん中 | 上向き |
琴柱 | 小さめで華奢 | 大きめで厚みがある |
三弦 | 中棹 | 細棹 |
箏の伝来
箏は、中国の戦国時代(BC403~221)秦で生まれたと言われ、当時は五弦であった。漢時代になると十二弦の箏、続いて十三弦の箏が現れるようになったとされる。この十三弦の箏が奈良時代に唐楽ともに伝来し、雅楽の合奏楽器の一つとして用いられることとなる。
平安時代には、貴族の家庭で愛用され、室町末期、北九州に筑紫箏の大成者である賢順(けんじゅん)が箏伴奏の歌曲を編集し、この歌曲が筑紫流箏曲と呼ばれ、門下の玄恕(げんじょ)は、京都に上ぼり中央に筑紫を広め、法水(ほうすい)は、江戸に下がり、三弦の名手八橋検校にこれを伝え、近世箏曲が始まる。
「六段の調」がこんなに古くからあったのには、今更ですが驚きです。習っていた時は何を考えていたのか、曲の思いやつながりなど考えず弾いていたんですね。
伝統的な箏の手法
筑紫箏における手法
右手五法(五箇の調) | 左手五法 | ||
掻(かき) | 掻手 | 鷹觜(ようし) | ひきいろ |
水宇瓶(すいうびょう) | 引連 | 鸞翼(らんよく) | 押手 |
片垂(かたたれ) | 流爪 | 蜻蜒点水(せいでいてんすい) | 突きいろ |
蒼海派(そうかいは) | 波返し | ||
雁鳴(がんめい) | 掛押し |
八橋検校における手法
右手十七法
右手に箏の爪を親指、人差し指、中指につけてひきます。掻というのは、通常右手親指を弦に押しあてて弾きます。引連は、人差し指・中指を2弦同時に手前に引くように弾く弾き方です。流し爪は、人差し指で1弦をサっと上から流すように弾く弾き方です。
見づらくてすみません。
箏の楽譜は、縦書きとなってます。縦線が音の速さを示していて、一本線より二本線の方が速くなります。漢数字の右上に「′」・「″」がありますが、「′」が人差し指を表し、「″」は中指を表します。五六の「′」はを右手の人差し指で、と一弦ずつ手前に引くようにならします。三四の「″」は、中指で一弦ずつ手前に引くようにならします。
漢数字が横に並んで表わされているときは、一度に弾くという意味で五六を一緒に「ジャン」と弾きます。為巾の場合など親指で一度に向こう側に押すように弾くこともあります。
また、漢数字の左横にある「×」・「҂」は、左手で琴柱の左側を押すことで、半音上がった音、一音上がった音を出すことができます。「×」は、半音上げ、「 ҂ 」は、一音上げます。箏では、左手で琴柱の左側を押さえることによって、音を上げることができますが、音を下げることは、琴柱を動かすことでしかできません。
曲の途中で、変調といって琴柱を移動して音を変えることもあります。その時は、自分でどのくらい動かして変化する音になるように耳と感覚で覚えます。少し高度です。13弦で弾ける音の幅オクターブも限られているので、自分でポップな曲を弾こうと思ったら、曲の一番低い音と高い音を探しその中で1弦から13弦までの音階を決めます。難しく手間がかかる作業ですが、ポップな曲を弾けたら楽しいです。
「ワ」っていうのは、右手の人差し指で流してひくことを表しています。「巾」の白抜き文字は、右手の人差し指を高速に動かし弦にあてて弾く弾き方です。
すり爪は、爪と指の間に弦を入れ、左右に矢印の向きに動かす弾き方で、「ギッー、ギッー」というような音になります。すくい爪は、右手の親指の爪の角に引っ掛けるように弾く弾き方です。「ツル、ツル、ツル」「ティク、ティク、ティク」のような感じです。
漢数字の左側に書かれている、「く」のような形のものは、弦を弾いた後軽く他の弦を流しながら弾いてくることを表します。波返しは、親指、人差し指、中指をそれぞれ動かしながらひきます。うまく表現できなくてすみません。
左手八法
左手は、琴柱の左側を押して音を上げる押し、右で弾いた後に深く押すこうきょう、軽く押すあん「ァ」、押してすぐ離すつき「ッ」があります。
「ㇶ」は、右手で弾いた後に、弦を少し引っ張るようにして音をのばします。
上手く表現できなくてすみません、音が載せれるようになったら、アップしようと思います。
新しいその他の手法
- ハーモニックス
- トレモロ(トリル)
- スタッカート
- ピッチカート
- グリッサンド
- 消し爪
などがあります。
まとめ
おおまかな箏について書きました。また細かいところは今度かこうと思います。次は、三味線のことについてです。わかりづらくてすみません。
何と漢字が難しいのでしょう。変換してもでてこない漢字や読めない漢字が沢山あって久々に漢字の勉強をした気がします。一語一語意味があるのだろうと思ってると進まず悩むっで何とかここまできました。昔の人は何を着て弾いてたのかなとか妄想に道が外れ、でも楽しかった。昔の人に会って見て、演奏を聞いてみたかったですね。
歴史好きですか!?箏を弾くのに歴史なんて覚えなくても弾いてるだけでも楽しいですが、年齢を重ねるごとに音楽の歴史、人の歴史に興味がわいてきました。若いころにならった箏の歴史、その時はあまり深く考えなかったんですけど、古き良き文化を語り受け継[…]