三味線とは
中国の元の時代に伝わる
中国の元の時代に、「三弦」という楽器があり、それが琉球に伝わり、琉球から本土に伝わったとされる。
琉球には、14世紀末くらいに伝来し、16世紀初頭に琉球歌曲の伴奏として演奏され流行した。この三弦が本土に伝わった時期は明確に記されたものがなく大体永禄時代(1558年から1569年)ではないかと言われている。沖縄ではヘビの皮で作られた「三線」がありますね。
この楽器を最初に手にしたのが、「琵琶法師」であり、琵琶をもとに扱いやすいように改造され「三味線」を作り上げていった。琉球では、ヘビの皮で作られましたが、本土では、ヘビが捕まえられなかったので犬や猫の皮が使われるようになったとされる。
琉球の三線は、指にギターのピックのようなものをつけて弾きますが、琵琶は撥(ばち)を使って弾きます。琵琶に使っていた撥を三味線の演奏に取り入れリズムを刻む表現が可能になったりしました。
演奏法
演奏の仕方も二本独自のものとなり、「語り物」 「歌い物」に分かれて発達していった。
語り物の流れ
浄瑠璃→劇場音楽→義太夫、常磐津、清元、新内(浄瑠璃の流派)
歌い物の流れ
三味線組歌→地歌→長歌、小唄
三味線の構造
30年ぶりくらいに出して見たら、皮が破れてはいないものの変色してました。同掛けについていた腕あてみたいなものがポロポロっと取れてしまいました。音はでますがこれは修理したほうが良いのか調べてみないとわからないですね。
三味線の弦の糸は、絹やナイロン、テトロンが使われていて、糸を巻き付ける糸巻は、黒檀や練物、象牙、アクリル製があります。棹の部分は、紅木、紫檀、樫、桑などが使われていて、三つに分かれて組み立てられる三つ折りもあります。一本より持ち運びが便利です。
三味線の皮は、猫や犬の皮です。練習用は合皮が多いそうです。
撥と左指につける指掛です。
撥は、象牙、水牛角、樫が使われ、駒も象牙、水牛角、べっ甲、木製のものが使われている。
種類
太棹
義太夫・津軽三味線に使われている。棹が太く全体的に大きいです、深く重みのある音色で大音量で迫力があります。
中棹
常磐津・清元・地唄三味線に使われている。民謡の伴奏や箏や尺八、胡弓との合奏用に使われる。音量調節はあまりできないが弾くと唄うの調和が一番とりやすい。箏を習っているひとは、こちらの中棹を使用します。
細棹
長唄に使われている。小ぶりで、棹が最も細く軽く乾いた透明な音色をだすことができる。学校教材用や入門用に使用されることが多い。
小学生の頃、宿泊学習のキャンプフャイヤーの時か何かの時に「鬼のパンツはいいパンツ、強いぞ~、・・・・」や「猫が道をゆくよ~、ズンッタッタ~ズンッタッタ~、向こうから車が来るよ~、ズンッタッタ~、ズンッタッタ~、・・・・」って歌っていたこともあり(なんでこの歌を歌っていたのかは思い出せない)、三味線は猫の皮を使っているんだ。
と思ってたんですが、猫はメスの腹の部分の皮がよいそうですが、発情したときなど引っ掻かれたりするのでなかなか希少だったみたいです。犬の皮も使われていたそうで、犬の背中の部分を使っているそうです。
猫も嫌だなと思っていたのに、犬の皮も使っていたとは、何だか複雑だなと調べて行くと、猫や犬の皮は、ほとんど輸入だそうで、現在では動物愛護法などによって入手は困難なようです。また、合成皮も使われるそうですが、音色が違うそうです。
江戸時代に流行した猫捕りは、猫を捕まえて三味線職人や業者に流すために流行っていたそうです。それも悲しい話ですが、三味線を作るために亡くなってしまう動物がかわいそうだし、かといって三味線がなくなるのもまた悲しい残念な話ですね。
なんとか良い解決策はないのだろうか。
興味深い三味線
箏をならっているときに、三味線のことも少し勉強しました。改めて調べなおすととても面白いですね。歌舞伎にあまり馴染みがなく、三味線が使われていることはなんとなく知っていたんですが、奥深く興味がわきどんどん調べて行く方向性が変わっていきそうなくらい歴史や人間模様が楽しかったです。
時代とともに変化しながら伝えられていく三味線のことをまた一つ勉強できて良かった。歌舞伎の世界も覗いてみたいなと思います。
人が何かを人に表現して伝えようと思う気持ちは時代は違えど一緒なんですね、私も表現者にはなれなくとも何か人の役に立てるような人でありたいとやっぱり思う。自己満足にならず人に伝えるというのは難しいですね、誰かの役に立ちたいと思っても伝えられているのか、その人の知りたいに答えられているのかって難しいですね。ちゃんと届けられているといいんですが、日々精進ですね。